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【目的】重油には難分解性の多環芳香族炭化水素が多く含まれ、環境汚染の原因となっている。我々は、複数種の微生物の協調的な働きが芳香族炭化水素の分解に有効であると考え、これまでに重油から分画した芳香族画分を2.6g/L/14日で分解できる微生物群集No.22を確立した。また群集からPandoraea sp. Y1と Burkholderia multivorans Y4を分離した。重油中の飽和炭化水素画分を炭素源としてNo.22群を培養すると、Y4株が優勢となり、芳香族画分添加培地で優勢だったY1株の比率は大きく低下した。本研究では、飽和画分添加培地でNo.22群の優勢種が変化する原因を検討した。【方法・結果】No.22群とY4株は、飽和画分を炭素源とした無機塩培地で培養すると、飽和画分を減少させたが、Y1株は分解しなかった。また、MATH法で細胞表層の疎水性を調べたところ、Y4株はヘキサデカンに吸着されたが、Y1株は吸着されなかった。さらに、Y4株懸濁液に飽和画分を添加すると酸素が消費されたが、Y1株では認められなかった。これらの結果から、2株の飽和炭化水素分解能の違いが優勢種の変動を引き起こしたと考えた。
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