講演番号 2AGp19
分類 一般講演、ポスター発表
講演日時 2010/03/28 17:06
会場 AG
演題 培養細胞を用いた味覚修飾タンパク質ミラクリンとヒト甘味受容体との相互作用の解析
発表者氏名 ○古泉 文子、土屋 麻美、伊藤 圭祐1、中島 健一朗、朝倉 富子、三坂 巧、阿部 啓子
所属 東大院農生科・応生化、1京大院農
要旨
ミラクリンは、それ自身は無味であるが、酸味を甘味に変換する味覚修飾活性を有するタンパク質である。酸によって誘導されるミラクリンの甘味は、ヒト甘味受容体T1R2-T1R3の阻害剤であるラクチゾールにより抑制されることから、ミラクリンはヒトT1R2-T1R3を介して作用するものと考えられている。しかし、従来の研究は現象論を超えるものではなかった。本研究では、ミラクリンの作用機構を分子レベルで解明することを目的とし、味覚修飾活性の評価系の構築を行った。ヒトT1R2-T1R3およびGタンパク質を一過的に導入したHEK細胞を用いて、様々なpH条件でミラクリンに対する応答をカルシウムイメージング法にて測定したところ、pH低下に依存して細胞の応答が増加し、官能試験の結果を反映していた。T1R2-T1R3は様々な甘味物質結合部位を持ち、種間において甘味物質の感受性は異なる。ミラクリン非感受性のマウスT1R2-T1R3を利用することで、ミラクリンの受容に必要なヒトT1R2-T1R3のサブユニットおよびドメインの同定を行った。
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