講演番号 2AIp07
分類 一般講演、ポスター発表
講演日時 2010/03/28 14:42
会場 AI
演題 ホップ(Humulus lupulus L.)におけるリナロール・ネロリドール合成酵素遺伝子の同定
発表者氏名 ○杉村 哲、鶴丸 優介1、原田 尚志、三沢 典彦、矢崎 一史1、梅基 直行
所属 キリンHD・フロンティア技術研、1京大・生存研
要旨
アサ科のホップは雌雄異株の蔓性植物で、毬花はビール醸造の主要原料となっている。そのルプリン腺毛では豊富な二次代謝産物が合成されており、精油画分には、アロマ成分としてビールの香味を決定するテルペン類が含まれている。  今回、ホップ毬花より作成したcDNAライブラリーから、新規テルペン類合成酵素遺伝子の候補を見出し、推定全長配列を明らかにした。得られたテルペン類合成酵素遺伝子を、メバロン酸合成経路遺伝子群を導入した大腸菌(Harada et al. 2009 Appl Microbiol Biotechnol 81:915-925)において発現させ、メバロン酸を培地に加えることでテルペン類を産生させてGC-MS分析を行った。その結果、リナロールとネロリドールを合成する酵素をコードする遺伝子であることが明らかとなった。同活性を持つものはイチゴやキンギョウソウから単離されているが、系統樹解析では異なるクラスに属していた。リナロールは、ビール醸造においてホップのフローラル香の重要な成分であり、本成果はビール醸造やホップ育種において非常に有用な知見となる。
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