講演番号 3ANp17
分類 一般講演、ポスター発表
講演日時 2010/03/29 16:42
会場 AN
演題 メタトランスクリプトーム解析を利用した土壌由来バイオマス糖化関連酵素群の網羅的探索
発表者氏名 ○高崎 一人1、鎌形 洋一1,2、花田 智1、木村 信忠1
所属 1産技総研生物機能工学、2産技総研ゲノム
要旨
環境中で木質が分解する過程では、真核生物(カビやキノコ類)が精力的に活動しており、このような環境中には木質バイオマスの分解に係わる遺伝情報の転写産物(mRNA)が大量に含まれていると予想される。このため、本環境より精製したmRNAをもとに作製したcDNAライブラリーには、木質バイオマスを分解するための遺伝子が多く存在しているものと考えられる。近年、分離・培養を経ずに環境中から直接有用遺伝子を獲得する試み(メタゲノム解析)が盛んに行われているが、環境中に存在する真核生物を対象とした新規有用遺伝子の探索はほとんど行われていない。今回、我々は腐食質土壌を対象としたメタトランスクリプトーム解析を行い、真核生物由来バイオマス糖化関連酵素の網羅的探索を行ったのでご紹介する。腐植質土壌由来mRNAより合成したcDNAの塩基配列を解読した結果、木質バイオマスの分解に関与すると考えられる糖化関連酵素をコードする遺伝子(断片)が多数検出された。このような網羅的遺伝子発現解析は環境中に膨大に存在する他の新規有用遺伝子群を獲得するための有効なアプローチであると考えている。
[検索条件入力画面に戻る]