講演番号 4ABa02
分類 一般講演、ポスター発表
講演日時 2010/03/30 09:12
会場 AB
演題 メタボロミクスによる養殖マグロの脂質プロファイリング
発表者氏名 ○鎌田 彰、河原崎 正貴、小泉 大輔、小山 法希、島田 昌彦、江成 宏之、根本 直1
所属 マルハニチロ中研、1産技総研つくばセ
要旨
【目的】近年、世界規模で水産物の需要が高まり、水産物確保のため養殖に対する期待が高まっている。弊社では天然物よりも美味しい魚を目指した質の高いマグロ養殖に努めており、その評価の中で「脂のり」は重要な項目の一つである。そこで、養殖マグロ魚体の脂質の蓄積状態に着目し、NMR及びLC-MSによるメタボリック・プロファイリング法を適用し、その計測、評価・識別を試みた。 【方法と結果】異なる環境で育てたマグロ切り身から脂質を抽出し、NMR、LC-MS分析を行い、多変量解析を行った。その結果、13C-NMRスペクトルについてOPLS分析を試みたところ飼育環境の違いにより良好に識別できた。これは13C-スペクトルの方が脂肪酸側鎖の不飽和部分を反映した情報が多く、有効に変数選択が出来たためと考えられた。また、従来からの評価方法である理化学分析値と定量的官能評価についてもそれぞれOPLS分析により飼育環境の違いで識別が可能であった。現在、LC-MS分析により脂質構造の違いを解析中である。これらの相関を検証し、養殖・品質管理の新しい基盤技術とするための検討を進めている。
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