【目的】次世代シーケンシング(NGS)技術と先端ゲノム解析法によりバイオテクノロジー産業分野でも新時代が幕開けした。 現在の主要なボトルネックは、「NGS技術産生大規模データの系統的な取扱い段階」と「生産菌構築の多様なGenealogyの中で蓄積した遺伝子型データの解釈段階」にある。本発表では上ボトルネック解消に貢献する菌株育種用ソリューションを紹介する。【方法と結果】多段階のランダム変異と遺伝子操作による菌株改良の組合せから得られた数十株のアミノ酸生産菌Corynebacterium glutamicum変異株のリシーケンスデータを比較した。実際の変異同定解析には、Genedata SelectorTMソフトウェアを開発、使用し、変異株群のリシーケンスデータを加工、解析し、特徴付けした。菌株の遺伝的、生化学的形質変化を加味し、変異を自動同定・分類した。Selector使用により遺伝子産物の構造遺伝子変異や遺伝子制御部位変異箇所を容易に解析、同定することが可能となった。本研究は、NGSデータを各種実験データ(オミックスなど)と統合解析することで、各種生産菌株(アミノ酸、ビタミン、酵素など)改良最適化に理論的ゲノムデザイン戦略を適用する道を拓いた。
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