講演番号 2C31a12
分類 一般講演、ポスター発表
講演日時 2011/03/26 11:12
会場 C31
演題 Metabolome analysis for mechanism of abnormality of liver function in confined "Netakiri" rats
寝たきりモデル動物における肝障害・脂質代謝異常機構のメタボローム解析
発表者氏名 ○小田 裕昭、片岡 裕太郎、小林 悟、ローラン トマ、市川 礼奈、何 墨耕
所属 名大・生命農・栄養
要旨
【目的】超高齢化社会となり、寝たきりとなる可能性が増加している。演者らは、寝たきり動物モデルを考案し、同モデルラットにおいてコレステロール代謝異常と肝機能障害が起こることを報告してきた。本研究では、寝たきりモデルラットにおける脂質代謝異常、肝機能悪化のメカニズムを解明するため、肝臓メタボローム解析を行った。 【方法】Wistar雄ラットを用いて、高コレステロール血症を作成後、半数のラットをボールマンケージに移し、42日間飼育した。実験食として、高コレステロール食を用いた。実験期間終了後、血清、肝臓を採取し、肝臓からはRNAを抽出し、肝臓のメタボローム解析を行った。 【結果】寝たきり群では、血清コレステロール濃度が増加し肝障害マーカーである血清ALT, AST活性が増加した。寝たきり群では肝臓HNF-4とHNF-3bの遺伝子発現の変動が見られた。肝臓メタボローム解析の結果から、寝たきり群では、解糖系の代謝物の減少が見られ、アミノ酸代謝や胆汁酸の代謝の代謝物に変動が見られた。これらの結果は、寝たきりモデルにおいては、肝臓の遺伝子発現異常を介して、糖質、アミノ酸、脂質の代謝変動が引き起こされ、そのために肝機能ならびに脂質代謝の異常が生じたことを示している。
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