講演番号 2J14a12
分類 一般講演、ポスター発表
講演日時 2011/03/26 11:12
会場 J14
演題 Lignin polysaccharide, a novel TLR4L derived from barley cortex (2).
大麦搗精粕由来新規TLR4Lリグニン配糖体の発見(2)
発表者氏名 ○辻 亮平、小泉 英樹、渡辺 雄太、藤原 大介
所属 キリン・フロンティア研
要旨
【目的】前演題により明らかとなった大麦搗精粕由来リグニン配糖体の強力な免疫賦活活性について、メカニズム及びin vivoにおける効果について検討した。 【方法】リグニン配糖体について、一連のTLRシグナルノックアウトマウスより採取した骨髄由来樹状細胞を用いて作用標的分子の解析を行った。また、マウス個体に対する腹腔内あるいは経口投与時の効果について検討を行った。 【結果】TLRシグナル解析により、リグニン配糖体の標的はTLR4であることが判明した。既存TLR4LであるLPSとは異なる物質であることは、LPS阻害剤であるポリミキシンBを用いて明らかにした。マウス腹腔内投与時においては、血中の一過性の免疫賦活サイトカインの上昇が観察された他、mDCの活性化も認められた。さらにNK細胞およびT細胞の活性化も見られ、リグニン配糖体はin vivoでも強い免疫賦活作用を示すことが明らかとなった。また、経口投与時には腸間膜リンパ節のmDCの活性化が認められ、腸管免疫系の活性化が起こっていた。以上の結果から、本物質は自然免疫系を介して、腸管免疫系および全身性免疫系を活性化することができる極めて有用な免疫賦活剤であることが示唆された。
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