講演番号 3C24p04
分類 一般講演、ポスター発表
講演日時 2011/03/27 14:24
会場 C24
演題 Silencing of bacterial genes with antisense RNAs
アンチセンスRNAを用いた細菌遺伝子のサイレンシング
発表者氏名 ○中島 信孝1、田村 具博1,2
所属 1産総研・生物プロセス、2北大院農・応生科
要旨
【目的】真核生物においては近年、二本鎖RNAを用いたRNAiによる遺伝子発現抑制法が多用されている。しかし細菌でのアンチセンスRNAによる遺伝子発現抑制は、抑制効率が低い場合が多く、それを上げることが大きな課題となっていた。【方法】そこで我々は、大腸菌において抑制効率を上げる研究を行い、「末端対合型アンチセンスRNA」と名付けたアンチセンスRNAを用いると劇的に抑制効率が上がることを見出した。末端対合型アンチセンスRNAとは、アンチセンスRNA配列が38塩基からなる逆向き繰り返し配列に挟まれた形のRNA分子である。 【結果】20以上の遺伝子に対する末端対合型アンチセンスRNAを、IPTG誘導型発現ベクターを用いて発現させ、発現抑制した。その結果、すべての場合において予想される通りの表現型が得られた。また、多種類の標的遺伝子を同時に発現抑制するために、互いにcompatibleで別々の形質転換マーカーを持つ、4種類の末端対合型アンチセンスRNA発現ベクターを開発した。それらベクターで大腸菌を四重形質転換し、実際に同時多重での発現抑制が可能であることを示した。 本研究は、(財)加藤記念バイオサイエンス研究振興財団、及び新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の支援を受け行われた。
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