講演番号 3J13p01
分類 一般講演、ポスター発表
講演日時 2011/03/27 13:48
会場 J13
演題 Effects of green tea polyphenol on acute colitis and inflammation-associated colon in male ICR mice
大腸炎モデルマウスの諸臓器に対する緑茶ポリフェノールの作用
発表者氏名 ○井上 博文、根角 厚司1、山本(前田) 万里1、田中 卓二2、村上 明
所属 京大院・農・食生科、1農研機構・野菜茶研、2東海細胞研究所
要旨
[目的] 我々は、高濃度緑茶ポリフェノール(GTP)がデキストラン硫酸(DSS)誘発マウス大腸炎を悪化させることを明らかにした。また近年、高濃度GTPは肝毒性を示すことが報告されている。そこで本研究では、大腸炎モデルマウスの諸臓器におけるGTPの影響について検討した。[方法・結果] 4週齢の雄性ICRマウスを正常食(C)、1%GTP群(G)、5%DSS群(D)、5%DSS+1%GTP群(+G)の計4群に分け、1週間の飼育を行い、臓器重量および各種マーカーを測定した。その結果、D群に対して+G群の腎臓重量、クレアチニン量及びTBRAS値が有意に増加した。一方、G群における肝臓と腎臓のTBARS値もC群と比べて有意な上昇を示した。また生体防御分子群(HO-1,NQO1,GSTP1,MnSOD,HSP27/70/90)のmRNA発現をRT-PCR法にて解析した。その結果、G群における腎臓と肝臓のHO-1、NQO1及びHSP90の発現レベルは、C群に比べて有意に低下していた。以上から、高濃度GTPは、大腸炎の悪化のみならず、肝臓や腎臓の生体防御分子の発現を抑制することで、これらの機能低下を起こす可能性が示唆された。 (本研究は、生研センター・イノベーション創出基礎的研究推進事業の一環として行われた
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